- 注文住宅による自由設計
- 解放感のあるリビング
- 部屋が広く見える間取りの工夫
- 吹き抜けとは違うアイデア
間取りにこだわる人は多くなりました。
しかし、ランドリールームやアイランドキッチン等まだまだ想定できないことが多い。
結果的に、オプションを採用したのに失敗後悔をしている人も多い。
では天井高はどうでしょうか?
- 室内が広く見えると満足するのか?
- 明るくなるメリットだけなのか?
設計士や営業担当のトークで重要な要素を見落としていませんか?
圧迫感、狭い、暗い等の不安があるのは当然です。
しかし、新築完成後に
「設計段階で間取りのポイントを間違えた。」
こんな言葉を夫婦で口にしないための注意点を解説していきます。
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今回の記事では、天井を高くするメリットデメリットを以下の目次で解説しています。
天井高と間取りの失敗後悔原因
天井を高くするメリットデメリット
天井高の最低基準
天井高を部屋ごとに考えるコツ
天井高の違いと比較ポイント
天井高を標準通りにした我が家の感想
天井高と間取りの失敗後悔原因
天井高がなぜ失敗後悔の原因になるの?
ポイントをご紹介していきます。
維持費やメンテナンス
考えてみたら当たり前のことだった!
でもいざ実際に購入してから生活するとその大変さはよくわかったという声は多い。
具体的には?
- カーテンを取り外すだけで一苦労
- レールタイプの間接照明の角度を変えたい、電球交換にも一苦労
- 天井の照明交換には脚立必須
もう10cmが届かない。
こんな悩みを抱える家に住み続けるのはどうでしょうか?
考えるだけでしんどいと思いませんか?
まして老後まで考えたらどうなる?
冷暖房効率の低下
天井が高い家は、暖気と冷気の分離が難しい。
日常的に私たちがオフィスワークで利用する事務所は、2400㎜が一般的。
この高さ以上になると、冷暖房機の数や出力がグッと上がる。
つまりは、場所によるムラが非常に分かりやすくなる。
日当たりの問題は不明
住む人の暑さ寒さの好みも違う
結果的には、家具の配置や居心地の良い場所すら変わってくる。
光熱費も高くなる傾向があります。
何のためにこの高さにしたのか分からなくなるのです。
オプション採用でコストアップ
全ての工事が標準工事の範囲であれば、まだ妥協もできるかもしれない。
でもあえて、オプションを選んだ人はもっと後悔する。
「なぜこの高さにするためにあんなにお金を出したの?」
「こんなことにお金を使うくらいなら別のことにお金をかければよかったのに!」
つまりは、「たられば」の話にまで発展する可能性がある。
結局、何も良いことがないと言われてしまう家になってしまうリスクが潜んでいます。
天井を高くするメリットはあるのか?
- 解放感
- 家族の身長の問題
これらが代表的だと思います。
解放感
吹き抜けとも違う。
自分たちの視界に入る空間の広さは数十cmがかなり広く感じる。
つまりは、コストをかけた分、同じ畳数や平米でも視覚的には広く感じられる。
家族の身長の問題
最近は、日本人でも2m近い身長の人が出てくるようになってきた。
背の高い人からすれば、天井が低い空間は圧迫感につながる。
つまりは、高身長な人が多い家庭であれば、さほど高く感じない空間が用意されたと言う事になります。
天井高の最低基準
そもそも天井は、どのくらい低くすることまで可能なのか?
建築基準法施工令第21条にはこう記載があります。
(居室の天井の高さ)第二十一条 居室の天井の高さは、二・一メートル以上でなければならない。2 前項の天井の高さは、室の床面から測り、一室で天井の高さの異なる部分がある場合においては、その平均の高さによるものとする。
つまりは、2.1m以上でなければいけない。
この法的基準に以下の空間は含まれません。
- トイレ
- 浴室
- 洗面所
など「長時間を過ごすことはない」と判断される空間では適用されないのです。
高さを決める基準と資材の関係
なぜ2400㎜が採用されているのか?
この答えは、建築資材の単位がカギとなります。
建築資材は、300㎜単位で採用されています。
つまり、3の倍数に基づく基準を採用している。
その中で、2.4mという高さが採用されているハウスメーカーが多い。
こうすることで、資材の共通点を生み出し、コストカットにつながる。
天井高を部屋ごとに考えるコツ
- 玄関
- リビング
- キッチン
- お風呂
- 和室
- 寝室
それぞれを考えていきましょう。
玄関
玄関を高くするメリットはいろいろあります。
- 日当たり確保(暗いを防止)
- 湿気対策(除湿効果)
しかし、一方で以下の悩みもあります。
- 外気の侵入口で冬場は寒くなりやすい
- 空間の温度を保ちにくい
- オシャレを優先するとコストがかかりやすい
つまりは、240cmの標準でいいのです。
リビング
今回の記事のメインの居室になるのが、リビングではないでしょうか?
この空間を広げる意味で2400㎜又は2700㎜という高さの選択に迷われている方が多い。
しかし、吹き抜けや勾配天井等を採用することとは違う視点があります。
先ほどの身長の問題等を家族で話し合ってじっくり検討すると良いと思います。
キッチン
一般的な背面収納の高さはどのくらいなのか?
この基準を考えると、2300㎜(2m30㎝)で考えると分かりやすい。
- オーダー家具
- 完成家具
- 創作家具
このような選択をする際にも役立ちます。
さらに、吊戸棚やレンジフードなど天井に近いパーツを用意するとしても作業台の高さを考えましょう。
JIS規格にあるのは、
- 80cm
- 85cm
- 90cm
- 95cm
のいずれかです。
つまりは、標準設計のほうが無難ということです。
お風呂
- 湯気が出る
- 湿度が上がりやすい
- 熱気がこもる
結果的には、この空間もオプションにするメリットは少ない。
一般的なユニットバスの高さは、180cmから200cm。
賃貸にお住まいの方は、今の物件の高さをはかってみると分かりやすいです。
その高さが20cm高くなれば、電球交換も大変ではないでしょうか?
天井にカビが発生したらどうやってメンテナンスするのか?
このあたりにも配慮が必須です。
和室
和室は意外と天井が高くなっているように見せる空間。
洋室とは違い、ベッドやソファといった高さを感じる家具が少なくなります。
畳に普通に座って過ごすからこそ、高さが高く感じやすい。
ですから、標準で十分です。
寝室
寝室は、ベッドで横になる高さに1mはないと狭く感じます。
狭いと感じる空間では、交感神経が高まりやすい。
つまりは、良い睡眠が確保しにくくなります。
ですから、標準のままで採用すればいいと思います。
天井高の違いと比較ポイント
2400㎜や2100㎜等自分たちが暮らす空間はどれが一番いいのか?
この違いを比較するポイントをご紹介していきます。
室内空間ではなく、サッシを確認
- 窓の開閉はしやすいのか?
- ドアの開閉は楽なのか?
- サイズ感は合っているのか?
このように設備や家具の取っ手をどう扱うのかを確認しましょう。
特に夫婦の身長差がある場合は要注意。
背の高い方ではなく、低い方を基準に考えてあげることが大切です。
毎日利用する
- ダイニングキッチンやカウンタースペース。
- リビングのテレビ上の窓
- 寝室のベッド付近の窓
とにかく窓の大きさと操作だけでも確認してください。
スキップフロアは、私自身の実家で採用されていますが正直お勧めできません。
スキップフロア老後に後悔?注文住宅間取りメリットデメリット|苦労した実例体験談
天井高を標準通りにした我が家の感想
では最後に、私たちが一条工務店のi-smartで標準工事のままの家を建てた感想をご紹介していきます。
正直、何もしなくて大正解だったと思っています。
なぜか?
空調関係の掃除
新築注文住宅ならほとんどの家に採用されている設備があります。
それが、24時間の空調管理システム。
この設備は全くメンテナンスしなくて良いという事はありません。
フィルタの定期的な手入れや掃除は必要です。
特に天井についているなら、このメンテナンスは必須。
結果的に、高くなると、脚立等を置くスペースの問題も出てきます。
やはり豊富な実績を元に多くの会社がある程度足並みをそろえている。
この点には、さまざまな理由があると思います。
- 個性的
- オリジナル
- デザイン性
確かに憧れもこだわりも否定はしません。
しかし、本当に何年経っても価値が変わらない家として考える。
この結論に至った我が家は、何もしない標準の高さを選んでよかったと思っています。
あなたの家の見学や内見の参考になれば幸いです。
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