- 日本の住宅の断熱性能は相対的に低い。
- 窓の重要性を認識したほうが良いと語る人は多くなった
窓を国内メーカーと海外で比較するとかなり低いことがわかる。
冬はもちろん、春先の朝晩の冷え込みが強い日に、寒くて起きてしまうなんて声も聞こえてくる。
いくらエアコンや暖房器具で室温をあげても、窓際が寒い。
こんな生活をしている人は少なくない。
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今回の記事では、アルミサッシの家が寒い原因やdiyで断熱シートなどの対策をする時の注意点について以下の目次でご紹介します。
アルミサッシの断熱性能
アルミサッシの断熱性能を上げる方法
アルミサッシの断熱性能
一般の住宅だけではありません。
- オフィスビル
- 学校
など日本の建物のほとんどが窓枠にアルミサッシを採用しています。
理由は簡単。
価格が安いからです。
アルミサッシとは
アルミサッシとは、アルミニウム合金で作られた窓枠のこと。
現在は、アルミ樹脂複合サッシや樹脂サッシを採用する会社も多くなってきました。
「平成30年3月版住宅用県債仕様状況調査の概要」によると、アルミ樹脂複合サッシが54.2%、樹脂サッシが19.3%になってきました。
2021年3月版「住宅建材仕様状況調査」では、以下のようになっています。
アルミ仕様 | 77.6% |
樹脂製 | 22.3% |
アルミ樹脂複合性 | 67.5% |
アルミサッシが全体の7割以上になっているのが、日本の現状です。
なぜこのような状況になっているのでしょうか?
その理由は、現状の法律や規制が関係します。
1999年制定の基準を採用
日本の新築住宅はどのくらいの性能を標準としているのでしょうか?
この答えを見ると、次世代省エネ基準と書かれていても寒いのが当たり前と思えてくる。
【UA値の基準】
等級記号 | 熱貫流率(UA値)【単位:W/㎡・K) |
★4つ | 2.33 |
★3つ | 2.33~3.49 |
★2つ | 3.49~4.65 |
★1つ | 4.65超 |
上記数字を世界基準と照らし合わせるには、heat20がわかりやすい。
heat20とは?g1,g2,g3の特徴と断熱性能の見極め方
戸建て住宅の最低基準が低すぎる
北海道、東北、関東、甲信越、東海、関西、四国、中国、九州、沖縄と確かに平均気温も湿度も異なります。
しかし、断熱性能がどの程度であれば、新築注文住宅として販売する価値を認めるのか?
この基準として販売するに値する数値が基準になっているのでしょうか?
日本の最高レベルのサッシは、お隣の韓国の推奨基準にも満たしていないのです。
こうしてみると、以下に日本の窓の技術が世界より遅れているのかがわかります。
暑い、寒いの原因の7割は窓が原因
夏は、外からの熱が侵入する、室内のエアコンの冷気が逃げる
冬は、外から冷気が侵入する、室内の暖房の暖気が逃げる
これでは、いくらエアコン等の冷暖房設備性能が上がっても夏は涼しい、冬は暖かい家になりません。
上記内容は、YKK APが算出したデータです。
季節 | 熱の侵入、流出の割合 |
夏 | 熱気が74%侵入する |
冬 | 熱気が50%流出する |
アルミサッシを選ぶメリット
価格が安い
アルミサッシと樹脂サッシの価格差は、2倍以上です。
1棟の家を建てることを想定した場合、数十万円アップします。
つまり、原価が高くなるから、利益率を優先する会社は嫌がります。
耐久性が高い
長持ちする。
これがウリになってしまっている気がします。
長持ちしても、ずっと家の中が暑いし、寒いのはどうなんでしょうか?
アルミサッシのデメリット
良い面ばかりではありません。
熱伝導率が非常に高い
厚さ寒さの体感に関係する数値が非常に高い。
簡単にいえば、気密性、断熱性能が低いということになります。
エアコンの機能低下
高出力のエアコンも多くなりました。
しかし、家の中の環境が整っていない場合は、どんな高機能な商品も本来の性能が発揮できません。
家の中をいくら冷やそうとしても熱気が入り、気温が上がり続ける。
家の中をいくら温めようとしても暖気がドンドン家の中から逃げていく。
これでは鼬ごっこ。
電気代がかかる家になります。
結露が発生しやすい
当然、室内で、窓際と窓から離れた位置の温度差が発生します。
窓の室内側の表面温度と室内温度の差が大きくなるとどうなるのか?
室内の暖かい空気が冷えた窓ガラスに触れて冷やされます。
この時に空気に含まれている水分が結露になります。
つまり、家の中の温度差が激しいことを意味します。
アルミサッシの断熱性能を上げる方法
いくつか方法があります。
断熱テープ
断熱塗料
プラダン
準にご紹介します。
断熱テープ
断熱テープとは、ガラス繊維にアルミ箔を張り合わせた断熱材のこと。
主な用途は、エンジンルーム内をはじめとする各種パーツの熱対策に利用されます。
断熱塗料
断熱塗料の中でもウレタン塗料が代表的です。
メリットは
- 塗りやすい
- 防藻性、防カビ性
- 安価である
- マイホームセンターなどでも購入可能
デメリットは、
- 耐久性が低い
遮熱塗料などもありますので、まずは現状で何が必要なのかを確認してもらうことが大切です。
プラダン
プラダンとは、プラスチック段ボールのこと。
手軽に窓の断熱性を上げることができます。
マイホームセンターやネット通販でも購入が可能です。
【メリット】
- 長く使い続けることも可能
- 収納、他も可能
【デメリット】
- 大きな窓の場合は作業が大変
- 両面テープやマスキングテープを使うため外からの見た目が心配になる
- 家の中から外を見る時の景観が変わる
等があります。
diyを実施する時の注意点
diyで断熱シートやプラダンを使う時には、窓ガラスの種類を確認しましょう。
【断熱シート非対応】
- 複層ガラス(ペアガラス)
- 網入りガラス
- 熱吸収ガラス
- 熱反射ガラス
以上の種類には、対応する商品を探すことが大切です。
必ず窓ガラスの種類を設備仕様書などで確認しましょう。
参照資料