住宅ローンを申し込む際、本審査において最も重要な要素の一つは担保です。
しかし、時には物件の価値が借入額に対して不足している場合、ローン本審査が通過しにくくなることがあります。
そんなとき、どのような対策を考えるべきでしょうか?
今回の記事では、担保不足の問題に対処するための具体的な対策について詳しくご紹介します。
担保の追加提供、借入額の見直し、担保の改善など、ローン本審査を成功させるためのアイデアを探求しましょう。
私自身が事前審査通過後に2つの銀行で本審査に落ちたからこそ伝えたい真実を語っています。
住宅ローン本審査に落ちる原因
信頼性や返済能力に関する厳格な評価が行われる住宅ローンの本審査では、以下の6つの原因が通過の障害となることがあります。
信用スコアの低さ
信用スコアは、借金の返済履歴や信用情報に基づいて算出されます。
低い信用スコアは、貸し手からの信頼性が低いとみなされます。
住宅ローンの審査に悪影響を及ぼします。
信用スコアの改善が必要です。
収入不足
住宅ローンは長期間にわたる借入です。
収入がローン返済に見合わない場合、本審査に通過することは難しいでしょう。
収入の増加策や貯蓄の充実が必要です。
借入金の多さ
既存の借入金が多い場合、月々の返済負担が増え、新たな住宅ローンを返済する余裕がなくなります。
返済の割合を示す数字のことを返済負担率といいます。
借入金の整理や減額交渉を検討しましょう。
安定した雇用履歴の不足
安定した雇用履歴がない場合、貸し手からの信頼性が低く評価されることがあります。
短期間の転職を控え、安定的な雇用を築くことが重要です。
2020年のコロナ以降は、勤続年数がメガバンクでも1年以上を採用する銀行が増えています。
住宅ローン審査時に勤続年数の間違いは落ちる原因?銀行の説明体験ブログ
必要書類不備
本審査に提出する必要書類が不足していると、スムーズな審査が妨げられます。
正確で完全な書類の提出が必要です。
- 収入証明書
- 資産証明書
- 住所証明
などを確認しましょう。
担保不足
住宅ローンの担保となる物件の価値が、借入金額に対して不足している場合、貸し手のリスクが高まります。
担保価値を向上させるための方法を考える必要があります
住宅ローン本審査に落ちる原因の対策法
最近の傾向として最も注意しなければいけない点をご案内しています。
信用スコアの向上
信用スコアを向上させるために、過去の借入金を返済し、信用情報を確認・修正しましょう。
クレジットカードの利用歴以外にも近年急増しているのが新規の借り入れという状況。
- キャッシング機能を利用
- 消費者金融からの借り入れを実行
- 車や割賦払いの契約を結んだ
このような内容があると、かなりの可能性で落ちるリスクが高まりますので十分注意してください。
収入増加
収入を増やす方法を模索し、収入不足の問題を解決しましょう。
副業やスキルアップを検討します。
借入の整理
具体的には、以下の内容を含めて確認しましょう。
- スマホ本体の割賦払い
- 車のローン
- 家具家電の分割払い
など、「割賦払い」「分割払い」となっている対象は、一つでも多く完済しておくことをおすすめします。
雇用履歴の安定
安定した雇用履歴が求められます。
営業職は、あまり好ましく思われないのが現実です。
なぜなら、インセンティブに依存することが多いため、年収の安定性に疑問があるからです。
コロナ以降では、技術職や専門職は審査に通りやすい傾向があります。
システムエンジニアなどのIT系の業種の人はチャンスです。
必要書類の不備確認
特に多いのが以下のような内容の記載ミスです。
- 前年度年収と源泉徴収票の金額が違う
- 最終の口座残高と預金額目安が大きく異なる
- 勤続年数や入社年月が違う
- 月々の返済額や借入の件数が異なる
上記のような内容は、かなり心証を悪くするため、2度3度確認が必要です。
担保不足
担保不足を解消するのは、簡単なことではありません。
以下の点を含めてトータルケアが必要です。
追加の担保提供、借入額の見直し、担保の改善の3つの対策を表にまとめたものです。
対策 | 説明 |
---|---|
追加の担保提供 | - 別の資産や担保を提供して、担保の価値を高める。 |
- 借入額を調整しやすくなり、ローン審査の通過がしやすくなる。 | |
借入額の見直し | - 借入額を縮小して、担保とのバランスを調整。 |
- 物件の規模や価値を再評価し、必要な金額を検討。 | |
担保の改善 | - 物件の価値を向上させるために、リフォームや改装を実施。 |
- 担保の価値が上昇し、ローン審査の通過がしやすくなる。 |
これらの対策は、住宅ローンの本審査において担保不足の問題を克服するために役立ちます。
担保不足の状況に応じて、適切な対策を選択しましょう。
住宅ローン事前審査と本審査の違い
事前審査の特徴
住宅ローンを申し込む前に、貸し手が借り手の信用力や返済能力を大まかに評価する段階です。
通常、必要な情報や書類は少なく、スピーディに結果が出ます。
事前審査はあくまで銀行内部での審査となります。
本審査の特徴
本審査は、事前審査を通過した場合でも、より詳細な情報と書類を提出し、詳細な審査が行われる段階です。
この審査では、借入額、金利、返済条件、必要書類の提出など、契約の詳細が確定します。
重要なのは、銀行内部ではなく、第三者が判断するという仕組みです。
本審査に通過しなければ、正式な住宅ローン契約は成立しません。
住宅ローン本審査の必要書類
本審査前に必ずチェックされる内容をご紹介します。
- 完済時年齢
- 健康状態
- 借入時年齢
- 担保評価
- 勤続年数
上記は、メガバンク、地銀、第2、第3地銀、ノンバンクを問わず、必ず重要視されます。
個人情報で確認されるポイント
以下の項目は、国土交通省の調査を元に、多くの金融機関が審査基準として用意しています。
項目 | 基準 |
健康状態 | 団体信用生命保険に加入が可能な健康状態であること。 |
借入時年齢 | 65歳~75歳未満 |
完済時年齢 | 80歳未満 |
勤続年数 | 3ヶ月~3年以上 |
年収 | 100~200万円以上 |
連帯保証 | 連帯保証人の有無 |
返済負担率 | 25~35% |
融資可能額 | 融資率は90%までとする金融機関が多かったのですが、100%の古ローンが可能な住宅ローンもあります。 |
雇用形態 | 個人事業主や中小企業の経営者は不利になります。 |
個人信用情報 | 事故歴、滞納歴の有無 他の返済状況など |
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必要書類を確認
必要書類(原本) | 補足事項 |
運転免許証 | ネット簡潔型の場合にはコピーで可能 |
健康保険証 | 事前の段階で必要です |
住民票の写し | 何枚か確認しましょう |
源泉徴収票 | 直近のものが必要です |
住民税決定通知書 | |
確定申告書類 | 副業やWワークをしている人 |
個人事業主の場合 | 3年分の納税証明書と確定申告書 |
団体信用生命保険申込書兼告知書 | 必ず必要です。 |
このほかの不動産登記簿謄本以外の平面図や建物配置図、売買契約書や重要事項説明書などは不動産業者が用意してくれます。
担保力については、物件を選ぶ際に以下の点を確認することが重要です。
- 築年数が古い中古住宅
- 特殊な建築条件
- 私道に面している
などの条件があると、評価が下がりやすくなります。
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本審査から契約完了までの流れ
- 本審査の申込
- 契約手続き
- 司法書士への依頼
- 契約完了
上記の流れで、最短3日で審査は完了します。
遅い場合には、3週間から1ヶ月ほど要することもあります。
住宅ローン本審査に落ちることもある
私自身も事前が通ったのに、2つの銀行で本審査に落ちました。
落ちた後には、情報開示履歴が残ります。
つまり、どの銀行で本審査に落ちたのかははっきりとわかってしまうのです。
このような条件があるため、手当たり次第に申し込む行為を避けるべきという考え方もあります。
しかし、実際に私が通過した理由は、銀行に相談をしなかったからでした。
その経験を含めて私が3度目の審査で通過した方法でご紹介しています。
この記事でご紹介したかった内容は以上となります。
最後まで記事をご覧いただきありがとうございました。