- 木造軸組工法の耐震性ってどうなる?
- 耐震性能にはこだわりたい
- 木造軸組工法のメリットデメリットが知りたい
木造軸組工法とは、在来工法とも呼ばれています。
木造の住宅といっても建て方は複数あります。
- 木造軸組工法(在来工法)
- 木造枠組壁工法(2×4工法)
- 丸太組構法
- 木質ラーメン構法
等があります。
今回の記事では、木造軸組工法(在来工法)の耐震性能について、以下の目次でご紹介しています。
木造軸組工法とは
木造軸組工法の耐震性能
木造軸組工法と耐震対策
木造軸組工法で家を建てるメリット
木造軸組工法で家を建てるデメリット
木造軸組工法をオススメできる人
木造軸組工法の坪単価目安
木造軸組工法とは
この先は、別名の在来工法に表現を変更してご紹介します。
定義
在来工法とは、日本で昔から用いてきた伝統の木工法を発展させた工法。
【特徴】
柱と梁によって建物を支える。
一般的に「木造」としてイメージする工法。
【建物の特徴】
- コンクリートの基礎に柱を立てる
- 梁を組み合わせてフレーム上の骨組みをつくる
- 柱と梁でつくられた枠の中に「筋交い」と呼ばれる建材を入れる補強をする。
- 耐力壁を設ける
- 壁や屋根を取り付ける
【会社の比較ポイント】
上記の中で、
- 筋交いの金物の種類
- 耐力壁の種類
- 木材の太さ(3.5寸や4寸等)
上記のような情報が異なります。
さらに、施工する職人の腕によってばらつきが出ることがあります。
ツーバイフォーとの違い
ツーバイフォー工法と呼ばれるものもあります。
2×4工法とは、角材の大きさが2インチかける4インチであることが特徴。
- 採寸済みの木材でパネルをつくる
- 貼り合わせて骨組みを築く
ツーバイフォーは、面で住宅を支える。
在来工法は、柱と梁で住宅を支える。
これが違いとなります。
木造軸組工法の耐震性能
家を守るためには、何に注目すればいいのでしょうか?
耐震性の比較ポイント
重要なポイントは、具体的な根拠。
- 建築基準法の水準を満たしているのか?
- 耐震等級は取得しているのか?
家を建てる人には、どんなにすごい技術と説明されてもわかりません。
つまり、認められた内容を確認することが大切です。
他にも、部材として住宅の質量に注目してみるのも良いでしょう。
重量が軽い木造住宅は耐震性が高いとされています。
鉄筋コンクリートとの比較
木造が良いのか、鉄筋コンクリートが良いのか?
我が家も同じ悩みを抱えた時期がありました。
鉄筋コンクリートは、人工的に強度を高めた材料を使用します。
よって、安定した強度の建物を建築することがk脳です。
体育館や学校、公共の建物では、鉄筋コンクリート造りが一般的です。
【メリット】
- 職人の技術の影響を受けにくい
- 安定した品質で建設することが可能
- 建設期間が短い
- 建設費用が安い
但し、どちらも耐震性に差はありません。
木造軸組工法と耐震対策
耐震基準の歴史
1978年に宮城県沖で発生した震度6を超える大地震が発生。
この出来事をきっかけに1981年6月に「新耐震基準」に改正されました。
建築基準法の歴史
建築基準法は、阪神淡路大震災後にかなり見直しが進みました。
耐震等級とは、建物の地震への強さ、耐震性能を示す指標のひとつ。
1から3があります。
等級 | 特徴 |
耐震等級1 | 建築基準法で定められている最低限の耐震性能を満たす 震度5程度で住宅が損傷しない程度 |
耐震等級2 | 耐震等級1の1.25倍の地震力に耐えられる性能や耐震強度水準 |
耐震等級3 | 耐震等級1の1.5倍の地震力に耐えられる性能や耐震強度水準 |
ポイントはいくつかあります。
耐力壁の配置
柱が建物を支えているため、横から加わる力には弱いのです。
この補強をするのが、「耐力壁」です。
耐力壁をバランスよく配置することが必要になりました。
建物全体のバランスをシミュレーションなどを行いながら設計している会社も多くなりました。
金物の使用
地震によって家が倒壊してしまうのはなぜでしょうか?
その原因のひとつになるのが、基礎と柱が離れてしまうという現象。
この現象を防ぐには、柱と基礎を固定することが大切になります。
固定する箇所やその範囲によって、金物の種類が異なります。
地盤調査
西暦2000年に建築基準法が改正。
地盤調査が必要になりました。
地盤調査とは、家を建てる土地がどれほどの重みに耐えられるかを調べる物っです。
例えば、地盤が弱い土地に建物を建てると、家の重さで地盤が歪んでしまう。
結果的に、家も沈んでしまうのです。
木造軸組工法で家を建てるメリット
在来工法の強みをご紹介します。
自由度が高い
全体が梁と柱で構成されています。
つまり、壁を設ける箇所の選択肢が広がります。
よって、間取りの自由度が広がります。
- インナーガレージ
- スキップフロア
- 小屋裏収納
- ロフト
- 土間
など希望を伝えやすいです。
増改築しやすい
骨組みがベースになるので、将来以下のような計画も立てやすい。
- 部屋を繋げる(壁を壊す)
- 部屋を区切る(壁を設ける)
リフォームに対応する業者も多いです。
窓の開口を広くとれる
枠で構成されているので、耐力壁に支障がないスペースは、窓が設置可能。
- 大きい窓がほしい
- 窓のサイズや配置にこだわりたい
こんな人でも実現できる可能性が高いのも特徴です。
木造軸組工法で家を建てるデメリット
職人による品質のばらつき
建築作業のほとんどが現場で行われます。
木材の質を含めて職人の知識、技術、経験によって完成度に差が出てきます。
規格さ課された木材を使用することで安定化させる会社が多くなってきているのは、こうした背景もあります。
工期が長い
他の工期と比較すると、工期が長いのも特徴です。
その理由は、現場での作業量が多くなるため。
状況や条件によって、工期も異なります。
一般的には、4ヶ月~6ヶ月ほどで案内をしている会社が多いようです。
つまり、早期引越しを検討する人にとっては、この点は要注意です。
木造軸組工法をオススメできる人
将来増改築の予定がある
- 家族構成の変化。(子どもが欲しい、2人目、3人目等)
- 二世帯や親の介護に関わるかもしれない
- 子どもたちが家を出たら部屋を広くしたい
夫婦2人きりになる将来に向けて、いろいろ考えているなら、在来工法はおすすめです。
リノベーションをしたい
住宅だけでなく、将来は店舗兼住宅も検討したい。
こんな人にもおすすめしやすいです。
木造軸組工法の坪単価目安
在来工法で家を建てる会社でも坪単価の表記はバラバラ。
しかし、本体価格を建坪で割り算した時には、おおよそ50万円から65万円程度が多いように感じます。
価格の違いの比較ポイント
- 間取りの自由度
- 規格型住宅か自由設計か
- 設備のグレード
- 太陽光発電や蓄電池などのオプション
- 建物の形状(正方形、コの字、L字、ㇿの字等)
プランの違いによって、金額の目安も異なります。
坪単価だけで判断しない
家は建てる前のほうが楽しいです。
建てた後の管理のほうが大変です。
- 外壁塗装
- メンテナンス
- 経年劣化による補修や修繕
- 故障によるリフォーム
いろいろお金がかかることがあります。
- アフターフォローは何年まで対応しているのか?
- 有償メンテナンスにはいくらくらいかかるのか?
- 初期費用はいくら必要なのか?
住宅ローンの月々の返済額以外にも比較することが多いです。
表面的な坪単価で総額を予測をするのは危険です。
十分注意してください。