人生で最も高い買い物は何か?
この答えに、マイホームと答える人は多い。
日本にも住宅建築には、建築基準法をはじめとする基準が存在します。
建築物は、申請を行いクリアしなければ、建てる事はできません。
よって、品質は決して悪いと思っていない人も多い。
しかし残念なことにどんな業界、職種の中にも一定の割合で以下のような評判、口コミが出てくる。
- 手抜き
- いい加減
- 適当
- 雑
特に怖いのは、引き渡し後に不具合を発見するケース。
瑕疵担保責任による契約不適正責任なども定められています。
しかし、住宅を購入するすべての人がこのような仕組みを理解しているわけではありません。
数千万円をかけての買い物。
35年の長い期間を使って支払う住宅ローン。
その家に住む人の命と健康を守るマイホーム
この建物本体が欠陥商品だったとしたら?
その精神的ダメージははかり知れない。
これまでにも家なんて買うんじゃなかったと感じる人の悩みについて書いてきました。
住宅ローンで借り過ぎた人の特徴|返済が厳しい,大変と嘆く人の口コミ
家づくりにおける失敗しないためのポイントについてもご紹介しています。
マイホームは計画が大切。
自分の将来について、どこまで想像を広げたのか?
たったこれだけで購入した住宅に住めなくなってしまう可能性は出てくる。
それが、
- 住宅ローンで自己破産をする。
- 欠陥住宅と知って売却をする
こうした事例につながっていく。
まずは自分たちの希望する住まいの地域に対応している会社を徹底的に比較することが大切。
その方法の第一歩は、展示場やモデルハウスの見学会に足を運ぶことではありません。
各メーカーからカタログ請求をすること。
家を建てる時、多くの人が失敗後悔する行動は、情報収集を怠る事。
まず先にモデルハウスや住宅展示場に「とりあえず」の軽い気持ちで足を運んでしまうケースが多い。
しかし、モデルハウスというのは、初めての経験が多い。
- インテリアや内装で知るアクセントクロス等のオプション
- パントリー、ランドリールーム、ガレージ等使いやすいか分からないスペースへのあこがれ
- アイランドキッチンや天窓、吹き抜け、スキップフロア等の知らなかった設備への憧れ。
こうしたことを知識0の状態で見れば、高いものは良いものと勘違いをしてしまう。
しかし、実際には、家を建てた後の暮らしやすい家にならない事も多い。
ハウスメーカーだから高いとか工務店だから安いというのはもう昔の話。
そういう事よりも住宅購入を建物の構造や特徴等基礎からきちんと理解してから家を買う事が大切。
偏見がない最初が肝心。
幅広い視野で情報を集める。
この結果、後悔しない条件が整うのです。
今回の記事では、欠陥住宅の可能性を早期に見抜くコツや注意点を下記の目次で解説しています。
欠陥住宅とは
欠陥住宅対処のポイント
欠陥住宅回避のコツや注意点
欠陥住宅は売却可能なのか?
賃貸物件で欠陥住宅に住んだ体験談
中古住宅と注文住宅比較の注意点
欠陥住宅とは
欠陥住宅とは何か?
結論として、明確な定義がありません。
ではどのような事例が欠陥としてテレビや報道により登場するのかをチェックしていきます。
基礎や土台【骨子】|構造上の欠陥
まず最初に基礎や土台。
基礎部分というのは、引き渡し後や建売住宅では床の下にある部分は見えません。
基礎のチェック方法についても解説しています。
土台の欠陥とは何か?
- スリーブ周りのかぶり厚不足
- 基礎かぶり厚の確保が不足
- 主筋の切断と定着不足
- 残骸(ガラ)の放置
- 鉄筋の傾き
- アンカーボルト高さ不足や位置ずれ
- コンクリートの欠損
外壁や基礎のひび割れ
住宅の欠陥の中でもわかりやすい事例。
初心者や素人が見てもすぐにわかるようなケースもあります。
例えば、以下のような事例があります。
- 基礎コンクリートの伸縮、膨張による亀裂やひび割れ
- モルタルや漆喰のひび割れ
- ヘアクラック(塗膜部分のひび割れ)
- 外壁材が剥がれ落ちている
中でも外壁材が剥がれるという事例は、その後の雨漏りの原因にもつながります。
こうなると、結露やカビの原因にもつながります。
最悪の場合は、賠償問題に発展するケースもあります。
引渡し後の不具合発覚時期目安
住宅の不具合はすぐには見つからない事もあります。
しかし、梅雨、台風シーズン、猛暑、冬の冷気など年間を通じて寒暖差を経験。
すると、2,3年の経過に伴い、コンクリートやモルタルに含まれた水分が蒸発する。
この結果、徐々に経年劣化と言うのは早すぎる欠陥が原因による影響が確認される。
欠陥住宅対処のポイント
もし自分の家が欠陥住宅だったらどうすればいいのか?
具体的な対処法をご紹介していきます。
売主【契約した会社】に報告
この段階では、相談というよりも基本的には報告する事が大切。
この時、以下の点をまとめておきましょう。
- スマホやカメラで写真を撮影する
- いつから起こったのかをメモに残す
- 直前の雨の日や雨上がりの様子等変化が起こりやすいタイミングの様子を記録に残す
この点をきちんと行った上で、準備を整えます。
相談先は下記の通り。
工務店 | 24時間対応のサポートデスク |
ハウスメーカー | 施主専用ダイヤル |
建売住宅 | 施工管理会社 |
デザイナーズハウス | 売主 |
売主手配の業者に点検の依頼
最初から修理という流れになるケースもあります。
この場合もまずは自分たちで業者を探すのではなく、まずは施工会社の指示に従いましょう。
なぜか?
- アフターサービスとして無償で修理を可能な範囲を確認する。
- 今回の依頼とは若干異なる気になる点も同時に見てもらう
ただ費用を確認するだけではありません。
基本的には、アフターサービスの対応範囲や有償、無償の違い等をきちんと把握することが大切。
その場しのぎの対応を急ぐと結果的に次から次に問題が発覚して大変になることもあります。
話し合いの経過に伴う公的機関への相談
- 費用負担が納得できない
- 補修方法について説明がない
マイホーム購入後に自分たちに知識がないからうまく言いくるめられることが怖いという声も多い。
こういう時には、基本的には市区町村単位に存在する建築関連の部署に相談をすることをおすすめします。
有償(1万円)によるサービスもあります。
それが、「住宅紛争審査会」。
内容は、施主と住宅事業者の申し出における紛争の処理を行う機関。
こういう場所もあることを知っておくことが大切。
住宅瑕疵担保履行法による補償
新築住宅には以下のような対象があります。
- 建築工事日から起算して1年以内の住宅である事
- 人の居住に供したことがない住宅
さらには、責任の範囲も明確です
木造(在来軸組工法)の戸建住宅 |
構造耐力上重要な部分 |
鉄筋コンクリートの共同住宅 |
|
上記のような対象に対して保険金を受け取る事が可能。
この法令で大切なのは、以下のような事例。
- 売主や施工会社が倒産している
この場合でも保険会社から補修費用として2000万円までを受け取ることが可能。
もちろん、会社側が保険に加入しているのかも売買契約時で確認しておくことが大切です。
確認する方法
引き渡しの時に交付される証明書の記載を確認。
弁護士へは相談するべきか?
保険会社などの弁護士無料相談などを使う方も多くなってきました。
しかし、弁護士と言うのはあくまで、
- 内容証明で書類を送付
- 紛争に発展した際には裁判を行う
こうした流れになると、結果的に事を大げさにするだけで本来の目的である修繕がいつまでも終わらない可能性もあります。
万が一、欠陥住宅被害について、売却や手放す方法を含めて検討するなら、検討するくらいで良いと思います。
欠陥住宅回避のコツや注意点
ではどうすれば欠陥住宅を購入せずにすむのか?
余計な手間がかからない。
不幸な未来を避ける。
この考え方をご紹介していきます。
- 業者の見極め方
- 建物内部の確認
- 簡単に試せるアイテム
- 実際に手を動かす
順にご紹介していきます。
業者の見極め方
まずは、自分たちが依頼しようとしている会社がどんな業者なのかを疑いながら観察する事が大切。
よくある営業トークで初心者だと思うのは以下のような内容。
- 値引きを提示して「今だけ」「限定」「お得」と表現。
- 人気、需要がある、売れてしまうという煽り
- ちょっと専門的な話に対しわかりやすい説明がない
- 専門用語が多い
- 対応が遅い
- 「確認します」が多い
このような場合は、正直30年以上利用する住まいを購入するべきではないと思います。
建物内部の確認ポイント
賃貸でも戸建て住宅でも同じです。
- 各居室の四隅を確認(すき間、シミ、カビの有無)
- 内装(床、壁紙)の浮きやひび割れのチェック
- 土間やコンクリート部分の亀裂の有無
- 室内ドアを閉めた際のドア枠とのすき間の有無
- 窓の開け閉めで違和感がある(建付けが悪い)
上記のような内容は、内装をチェックする際には収納扉を含めてすべて確認しておくことが大切。
簡単に試せるアイテム
もし小さい子供がいるなら、一緒に持ち歩くことをおすすめしたいアイテムがあります。
それがビー玉。
なぜか?
床やシステムキッチンの天板等に置きます。
これが家の傾きを確認するのに最適なのです。
私の実家では、このビー玉が勢いよく転がったことで、基礎の空洞が見つかったという恐ろしい体験があります。
実際に手を動かす
見た目は綺麗です。
でも家の中のいろいろな箇所を触ったり叩いたりすると意外といろいろなことがわかってきます。
例えば、室内ドアを開けると、他の扉から音がする。
窓を開けようとすると、重たい時と軽い時がある。
まだ新しい時ですからという説明はおかしい。
建付けが悪い。
窓や室内ドアは枠ときちんと固定されていなかった。
上記のようなことが原因で起こったりするケースもあります。
欠陥住宅は売却可能なのか?
ではもし欠陥住宅を購入したらその後に手放す事は可能なのか?
売却の際にも査定に響く?
家の傾きや雨漏りがある家なんて買い取ってもらえるの?
こんな悩みは心配無用。
リフォームして販売する業者もあります
不動産会社にも買取査定におけるいくつかのポイントがあります。
- 現状のままクリーニングだけ行う
- フルリフォームを行う
- 修復作業を行ってから売却する
あくまで、明らかな欠陥でない限りは対処をしてくれるケースもあります。
もちろん、
- 性能評価
- その後の修繕の有無
これらが、買取価格の下げ幅に影響を与える可能性はあります。
しかし、売れないという心配をする必要はないと思います。
賃貸物件で欠陥住宅に住んだ体験ブログ
私自身が注文住宅を購入する以前に、賃貸物件で経験した欠陥住宅の体験をご紹介して気舞う。
発覚した具体的な事例
私が奥さんと夫婦二人暮らしを始めた物件で事件は起こりました。
普段通りの生活をしていたある日、奥さんが悲鳴を上げました。
「何これ!」
見た瞬間にはっきりわかったのが「壁紙に広がるカビ」でした。
決して掃除をしなかったり換気をしないという事ではありません。
住み始めて2ヶ月目の状態。
ちょうど梅雨の時期にこの事実が発覚。
まず何をするべきか?
まず自分たちで何かを購入してきて対処したほうが良いのか?
これは、間違いです。
まずやるべきことは管理会社への連絡。
- 現状確認
- オーナーへの確認
- 対処法の指示
上記3つを指示として受けることが大切。
当時は、奥さんが妊婦でしたので私もかなり心配をしていました。
「奥さんの身体だけでなく、生まれてくる子供にも何かあったらどうしてくれる?」
こう言いたい気持ちを抑えるのに必死でした。
奥さんが妊婦であることを知ったオーナーは、早急に退去をすることを提案。
大掛かりな全面リフォームを行うことが決定。
相談前には写真とメモをセット
相談をする際には、必ず写真とメモを残します。
概要は以下の通り。
- 発見した日時
- はじめて発見した時の写真
- 翌日の様子(写真)
- 生活している時に感じる違和感(異臭、音等)
欠陥かどうかの問題ではない。
まず自分の住む家の中に何かがありそう。
こう感じたら、口で説明するよりも明確な証拠を提示する。
これが何より大事なのです。
欠陥住宅に住んだ体験をまとめた記事
私が実際に賃貸に住んで苦労した内容を以下の記事でも書いています。
リフォームの補助金
もし何かあった時に自分たちでリフォームをするとなったら補助金はあるのか?
私が暮らす静岡県内の補助金についても解説しています。
- 親から資産として譲り受けた中古住宅の管理
- 誰も住んでいない期間があった中古住宅
こういう事例においても活用していただきたいと思います。
中古住宅をメインとしたサイトも運営しています。
今回の記事の参考サイトになります。