家は、多くの方にとって一生の買い物です。
しかし、地震や地盤沈下などの影響で、家が傾いてしまうことがあります。
家が傾くと、見た目だけでなく、建物の構造にも影響を与えます。
住み続けることが危険になる可能性もあります。
基礎補強工事は、家の傾きを補修する工法の一つです。
今回の記事では、基礎補強工事の費用相場と注意点についてご紹介します。
基礎補強工事とは?
基礎補強工事は、建物の基礎を強化することで、家の傾きを修正する工法です。
様々な工法がありますが、代表的なものは以下の通りです。
- 鉄筋コンクリート造り増し
- 鋼製パイプによる補強
- 連続繊維による補強
- ケソン工法
基礎補強工事の種類とメリット・デメリット
家の傾きを補修する基礎補強工事には、様々な種類があります。
ここでは、
- 代表的な4つの工法の特徴
- メリットとデメリット
をわかりやすく解説します。
鉄筋コンクリート造り増し
概要
既存の基礎に鉄筋コンクリートを増設することで、基礎の強度を高める工法です。
メリット
- 強度が高く、長期的な安定性がある
- 幅広い地盤に適用できる
デメリット
- 費用が高い
- 工期が長い
- 重量が増えるため、地盤によっては適用できない場合がある
鋼製パイプによる補強
概要
鋼製パイプを地盤に打ち込み、基礎を支える工法です。
メリット
- 工期が短い
- 比較的安価
- 軽量なので、地盤への負担が少ない
デメリット
- 鉄筋コンクリート造り増しよりも強度が低い
- 腐食の可能性がある
- 見た目が悪い
連続繊維による補強
概要
炭素繊維などの連続繊維を基礎に貼り付けることで、強度を高める工法です。
メリット
- 軽量で、地盤への負担が少ない
- 強度が高く、耐震性も向上する
- 工期が短い
デメリット
- 費用が高い
- 技術的に難易度が高い
- すべての業者に対応しているわけではない
ケソン工法
概要
地下にケーソンと呼ばれる箱型の構造物を沈め、基礎を支える工法です。
メリット
- 非常に高い強度
- 地盤沈下にも対応できる
デメリット
- 費用が非常に高い
- 工期が長い
- 騒音が大きい
それぞれの基礎補強工事には、メリットとデメリットがあります。
最適な工法は、
- 地盤の状態
- 傾きの程度
- 予算
などを考慮して選ぶ必要があります。
複数の業者から見積もりを取りましょう。
それぞれの工法の特徴を理解した上で、最適な工法を選びましょう。
基礎補強工事の費用相場
基礎補強工事の費用相場は、300万円~500万円です。
費用は、以下の要素によって異なります。
費用に影響を与える要素
- 家の大きさ
- 傾きの程度
- 地盤の状態
- 工事内容
家の大きさ
家は大きいほど、使用する材料や人件費が多くなります。
そのため、費用も高くなります。
傾きの程度
傾きの程度が大きいほど、工事内容が複雑になります。
費用も高くなります。
地盤の状態
地盤が弱い場合は、地盤改良工事が必要になる場合があります。
地盤改良工事は、別途費用がかかります。
地盤改良とは?種類やメリットデメリット【トラブル事例の原因と対処法】
工事内容
基礎補強工事には、様々な種類があります。
工事内容によって、費用も異なります。
費用相場の目安
上記の要素を考慮すると、基礎補強工事の費用相場は、以下のようになります。
- 連続繊維補強工事の場合:100万円~200万円
- 鋼製パイプによる補強の場合:200万円~400万円
- コンクリート打ち込み式の場合:300万円~500万円
- ケーソン工法の場合:500万円~800万円
- 地盤改良工事の場合:100万円~300万円
あくまでも目安ですので、実際の費用は、上記の要素によって異なります。
複数の業者から見積もりを取ることをおすすめします。
軽微なものとしては、1ヶ所のひび割れ工事から含まれます。
小さなひび割れ程度であれば、1万円~2万円程度で対応が可能です。
家全体のひび割れに対応してもらう場合でも10万円程度が相場です。
しかし、
基礎補強工事の注意点
- 地盤の状態によっては、基礎補強工事が適用できない場合があります。
- 工事に時間がかかる場合もあります。
- 工事中は、家の中に住むことができない場合があります。
- 近隣に騒音や振動が発生する可能性があります。
工法の種類も豊富です。
1社からの見積りを鵜呑みにするのは危険です。
- 現状の課題
- 現状に対する最善策
- 他の工法との比較
- 依頼した工事の持続期間目安
- 保証内容
などを確認することをおすすめします。