地震大国日本において、耐震性は家を建てる上で最も重要な要素の一つです。
耐震性を高めることで、地震による被害を最小限に抑えることができます。
今回の記事では、
- 耐震性とは何か?
- 耐震等級とは何か?
- 地震に強い家とは何か?
などについて解説します。
また、
- 家の基礎と耐震性の関係
- 耐震性を維持する方法
- 耐震性をリフォームで強化する方法
についてもご紹介します。
耐震性とは?
耐震性とは、地震による力に抵抗する力です。
地震に強い家は、耐震性が高い家と言えます。
耐震性を評価するためには、耐震等級という基準があります。
耐震等級は、1~3の3段階に分かれており、数字が大きいほど耐震性が高くなります。
耐震等級とは?
耐震等級とは、地震による力に抵抗する力の大きさを表す等級です。
耐震等級は、1~3の3段階に分かれています。
数字が大きいほど耐震性が高くなります。
耐震等級1は、震度6強程度の揺れにも耐えられる家です。
耐震等級2は、震度7程度の揺れにも耐えられる家です。
耐震等級3は、震度7強程度の揺れにも耐えられる家です。
地震に強い家とは?
地震に強い家とは、耐震性が高い家です。
耐震性を高めるためには、以下の点に注意しましょう。
- 基礎をしっかり作る
- 構造用部材をしっかりと接合する
- 耐震壁を設置する
- 窓やドアの耐震性を確保する
基礎をしっかり作る
基礎は、地震の揺れを家全体に伝える役割を担っています。
そのため、基礎がしっかりしていれば、地震の揺れに強い家になります。
基礎の耐震性を高めるためには、以下の点に注意しましょう。
- 基礎の深さを十分にとる
- 基礎の幅を広げる
- 基礎をしっかり固める
構造用部材をしっかりと接合する
構造用部材は、家の骨組みを支える役割を担っています。
構造用部材がしっかりと接合されていれば、地震の揺れに耐える力が高まります。
構造用部材の接合をしっかりと行うためには、以下の点に注意しましょう。
- 接合部に十分な強度を持たせる
- 接合部を腐食や劣化から守る
耐震壁を設置する
耐震壁は、地震の揺れを家全体に分散させる役割を担っています。
耐震壁が設置されていれば、地震の揺れに耐える力が高まります。
耐震壁を設置するポイントは、以下のとおりです。
- 耐震壁の位置や配置を適切に決める
- 耐震壁の強度を確保する
窓やドアの耐震性を確保する
窓やドアは、地震の揺れで大きく開いたり、倒れたりすると、家屋の倒壊につながる可能性があります。
そのため、窓やドアの耐震性を確保することも重要です。
窓やドアの耐震性を高めるためには、以下の点に注意しましょう。
- 窓やドア枠をしっかりと固定する
- 窓やドアのガラスを強化する
家の基礎と耐震性の関係
家の基礎は、地震の揺れを家全体に伝える役割を担っています。
そのため、基礎がしっかりしていれば、地震の揺れに強い家になります。
基礎の耐震性を高めるためには、以下の点に注意しましょう。
- 基礎の深さを十分にとる
- 基礎の幅を広げる
- 基礎をしっかり固める
耐震性を維持する方法
耐震性を維持するためには、定期的に点検・補修を行うことが大切です。
点検・補修では、以下の点を確認します。
- 基礎のひび割れや変形
- 構造用部材の腐食や劣化
- 耐震壁の損傷
基礎のひび割れや変形
基礎は、地震の揺れを家全体に伝える役割を担っています。
そのため、基礎にひび割れや変形があると、地震の揺れに耐える力が弱まります。
基礎のひび割れや変形を確認するには、以下の点に注意しましょう。
- 基礎の表面にひび割れや亀裂がないか確認する
- 基礎の角や端にひび割れや亀裂がないか確認する
- 基礎の傾きや変形がないか確認する
ひび割れや変形が見つかった場合は、早めに補修を行いましょう。
構造用部材の腐食や劣化
構造用部材は、家の骨組みを支える役割を担っています。
そのため、構造用部材が腐食や劣化していると、地震の揺れに耐える力が弱まります。
構造用部材の腐食や劣化を確認するには、以下の点に注意しましょう。
- 柱や梁に腐食や劣化がないか確認する
- 釘や金具が錆びていないか確認する
- 接合部に隙間や緩みがないかどうか確認する
腐食や劣化が見つかった場合は、早めに補修を行いましょう。
耐震壁の損傷
耐震壁は、地震の揺れを家全体に分散させる役割を担っています。
そのため、耐震壁が損傷していると、地震の揺れに耐える力が弱まります。
耐震壁の損傷を確認するには、以下の点に注意しましょう。
- 耐震壁にひび割れや亀裂がないか確認する
- 耐震壁が歪んでいないか確認する
- 耐震壁の釘や金具が錆びていないか確認する
損傷が見つかった場合は、早めに補修を行いましょう。
耐震性をリフォームで強化できる?
耐震性をリフォームで強化することは可能です。
リフォームで耐震性を強化する方法としては、以下のようなものが挙げられます。
- 基礎を補強する
- 構造用部材を補強する
- 耐震壁を設置する
- 窓やドアの耐震性を確保する
基礎を補強する
基礎は、地震の揺れを家全体に伝える役割を担っています。
そのため、基礎が弱ければ、地震の揺れに耐える力が弱まります。
基礎を補強する方法としては、以下のようなものが挙げられます。
- 基礎の深さを深くする
- 基礎の幅を広げる
- 基礎に筋交いやブレースを追加する
構造用部材を補強する
構造用部材は、家の骨組みを支える役割を担っています。
そのため、構造用部材が弱ければ、地震の揺れに耐える力が弱まります。
構造用部材を補強する方法としては、以下のようなものが挙げられます。
- 柱や梁の太さや強度を上げる
- 柱や梁を接合する金具を強化する
- 柱や梁を補強する金具を取り付ける
耐震壁を設置する
耐震壁は、地震の揺れを家全体に分散させる役割を担っています。
そのため、耐震壁が設置されていなければ、地震の揺れに耐える力が弱まります。
耐震壁を設置する方法としては、以下のようなものが挙げられます。
- 壁の厚さを増やす
- 壁に筋交いやブレースを追加する
窓やドアの耐震性を確保する
窓やドアは、地震の揺れで大きく開いたり、倒れたりすると、家屋の倒壊につながる可能性があります。
そのため、窓やドアの耐震性を確保することも重要です。
窓やドアの耐震性を高める方法としては、以下のようなものが挙げられます。
- 窓やドア枠をしっかりと固定する
- 窓やドアのガラスを強化する
耐震性についてよくある質問
Q. 耐震等級は高いほど良い?
A. 基本的には、耐震等級が高いほど良いと言えます。
しかし、耐震等級が高い家は、耐震等級が低い家よりも費用がかかります。
そのため、予算や家族構成などに合わせて、適切な耐震等級を選ぶことが大切です。
Q. 耐震性を確かめるには、どのような方法がありますか?
A. 耐震性をを確認する方法は、大きく分けて以下の2つがあります。
- 目視・触診による確認
- 耐震診断
目視・触診による確認
目視・触診による確認は、自分で行うことができる方法です。
以下の点を確認しましょう。
- 基礎のひび割れや変形
- 構造用部材の腐食や劣化
- 耐震壁の損傷
- 窓やドアの耐震性
これらの点に問題が見つかった場合は、耐震診断を受けることをおすすめします。
耐震診断
耐震診断は、専門の業者に依頼して行う方法です。
耐震診断では、以下の点を確認します。
- 基礎の強度
- 構造用部材の強度
- 耐震壁の配置と強度
- 窓やドアの耐震性
耐震診断を受けることで、建物の耐震性能を正確に把握することができます。
耐震診断の種類
耐震診断には、以下の2種類があります。
- 一般診断
- 精密診断
一般診断は、目視・触診による確認をベースに、簡易的な計算によって耐震性能を評価する方法です。
費用は比較的安価です。
精密診断は、一般診断に加えて、構造解析や実験によって耐震性能を評価する方法です。
費用は一般診断よりも高額です。
しかし、より正確な耐震性能を把握することができます。
耐震診断の費用
耐震診断の費用は、
- 建物の規模や構造
- 診断の種類
によって異なります。
一般診断の費用は、
項目 | 予算目安 |
予備診断 | 約1万円 |
一次診断 | 30万円~200万円 |
二次診断 | ㎡あたり約2,000円 |
三次診断 | ㎡あたり約3,000円 |
地域により価格差があります。
まずは、所轄の地方自治体に確認をすることをおすすめします。
訪問営業は一切お断りしましょう。
診断料の9割には補助金が出てくる仕組みもあります。
また、木造住宅の場合には無料の診断も用意されています。
安易に費用を払うことを考えないことも大切です。
耐震性は、家を守るために欠かせないものです。