- 木造の耐震性能って本当に地震に強いの?
- 台風に強い家のメーカーってあるの?
- 耐震等級3ならハウスメーカーも工務店も関係ない?
一生で一番高価な買い物であると考える人も多いマイホーム購入。
家族で過ごす時間だけではない、老後まで30年、40年、50年という時間を過ごす場所。
だからこそ、耐震性を大事にしたいという人は多い。
自然災害として、河川の増水、氾濫、突風、竜巻等も日本全国どこで起こってもおかしくない時代。
台風や集中豪雨による被害も多くなっている。このような状況だからこそ、コンクリートや鉄骨の方が安心と思っている人も多いのではないでしょうか?
しかし、木はとても強いんです。
地震や台風に強い「木」
材料の強さというのは、何を前提に調べているのか?
この答えは、比強度テストを行います。
強度÷密度による計測数値を比較。
コンクリートよりも強い?
実際に、木材として知られているスギの圧縮強度は、どの程度なのか?
- 花崗岩(読み:かこうがん)の2倍
- コンクリートの6倍
これだけの強度があります。
さらに、引っ張ることに対する耐久性も注目!
- 鋼鉄の4倍
- コンクリートの197倍
状のような結果が出ています。
地震に強い家とは?
地震に対する強度というのは、家の重量に関係しています。
家屋の重量が軽い=耐震性が高い
この点で比較しても鉄骨やコンクリートよりも優位性があるのです。
耐震性能でよく見かける耐震等級とは
地震に対する建物の強度として、ハウスメーカーや工務店のチラシやパンフレットでも公開されている情報の1つに、耐震性能ランクという言葉があります。
耐震等級とはどういう分類がされているのか?
耐震等級1 | 耐震等級2 | 耐震等級3 |
建築基準法の定めにおける建物に備わっているべき最低限の耐震性能を満たしていることが条件。 震度6から7に相当する。 | 耐震等級1×1.25倍に相当する耐震強度 | 耐震等級1×1.5倍の耐震強度 |
これが主な指標となっております。
耐震等級によくある誤解
震度6以上の揺れに耐える。
このようなフレーズをCM等で見たことがありませんか?
しかし、これはあくまで社内のテスト環境における条件設定。
現実の家はまったく違うという状況もあります。
記憶に新しいものであれば、2016年の熊本地震。
この地震による被害が最大化した要素は、繰り返しの地震が起こったことが大きな原因。
つまり、震度6に耐えるという事ではなく、繰り返しの震度6以上の地震に耐える。
これが非常に重要。
熊本地震での倒壊した家屋の件数をご存じでしょうか?
1981年以前に建築された古い建物が中心であったこと。
この背景には、耐力壁の量が不十分であった可能性が高いとされています。
他にも、柱が抜けたり、筋交いの端が外れてしまった等の条件が原因とされています。
こうした点を考慮すると、現代社会における木造住宅の耐震性能としては、耐震等級3に相当することが重要である事を東京大学院の研究家講師も紹介しています。
地震に強い家のメーカーに多い誤解
住宅展示場に行くと、鉄骨、木造、コンクリート住宅等のそれぞれのメーカーが長所と短所を紹介しています。
しかし、鉄骨やRC造もやはり熊本地震では被害が出ているのです。
熊本地震の被害データをもとにご紹介していきます。
鉄骨系被害の特徴
鉄は大丈夫というのは誤りです。
新耐震基準にあったのにも関わらず、性能の不十分な溶接部の破断が原因で被害が出ているのです。
大破した15棟では、設計基準以外の被害要因と推定されているものもあります。
中規模、大規模な体育館などでも継続使用に支障があると診断されているのです。
RC造は大丈夫なのか?
新耐震基準でも大破したものの多くは、構造として、現行基準を満たしていない設計があったそうです。
構造体以外の面でも継続使用上には支障をきたすレベルになっている。
こうしてみていくと、決して木造と比較しても構造等において、購入者には見えない部分が原因で被害が出ていることは現実です。
耐震性能だけが良い家を目指すのは間違い
耐震等級がすべてとは言い切れません。
住まいとは、構造も基礎もサッシもさまざまな要素が影響します。
例えば、窓が小さい家を建てれば壁は増える。しかし、その分風通しは悪い、日差しが入らない家になってしまう。
家族が毎日の暮らしを安心して快適に過ごすためには、家の居住性とのバランスが重要なのです。
木の家をあくまで木造は弱いと判断するのも間違いであり、木造だから安心というのも違います。
建て方にも木造枠組壁工法(別名2バイ4)や軸組工法、在来等の違いもあります。
他にも家を守るためには、耐火性能も重要です。
木は燃えるというのも間違いで、丸太は芯まで燃えるというのはかなり時間がかかります。
木はシロアリに弱い?
これも今の工法ではそこまで懸念されている悩みではなくなりました。
あくまで同じ木造の中でも工法や基礎の特徴等の違いで色々な勉強をしておくことが大切です。
そんな勉強どうやってすればいいのかわからない!という方は、私も購入前に無料で提供された資料が役に立った会社から資料請求を行うことをおすすめします。