近年、耐久性や耐薬品性に優れたウレタン系樹脂床材が注目を集めています。
- 飲食店
- 病院
- 工場
など、様々な施設で使用されています。
その優れた性能から、住宅用床材としても人気が高まっています。
しかし、ウレタン系樹脂床材には、メリットだけでなくデメリットも存在します。
今回の記事では、ウレタン系樹脂床材のメリット・デメリットをわかりやすく解説します。
- 種類
- 選び方
も紹介します。
ウレタン系樹脂床材の導入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
ウレタン系樹脂床材とは
ウレタン系樹脂床材は、ウレタン樹脂を主成分とした床材です。
ウレタン樹脂は、
- 柔軟性
- 弾力性
- 耐摩耗性
- 耐薬品性
に優れているため、様々な用途に利用されています。
ウレタン系樹脂床材は、これらのウレタン樹脂の特性を活かした床材です。
以下のような特徴があります。
- 高い耐久性: 傷や擦れに強く、長持ちします。
- 高い耐薬品性: 酸やアルカリなどの薬品に強く、汚れが落ちやすい。
- 滑りにくい: 表面にエンボス加工が施されているものも多く、滑りにくい。
- お手入れが簡単: 水拭きで簡単に掃除できる。
- デザイン性: 豊富なカラーバリエーションや柄があり、デザイン性の高い空間を作ることができる。
ウレタン系樹脂床材のメリット
ウレタン系樹脂床材には、以下のようなメリットがあります。
高い耐久性
傷や擦れに強く、長持ちします。
高い耐薬品性
酸やアルカリなどの薬品に強く、汚れが落ちやすい。
滑りにくい
表面にエンボス加工が施されているものも多く、滑りにくい。
お手入れが簡単
水拭きで簡単に掃除できる。
デザイン性
豊富なカラーバリエーションや柄があり、デザイン性の高い空間を作ることができる。
バリアフリー対策
段差がなく、車いすでも安全に通行できる。
静音性
クッション性があり、静音性に優れている。
ウレタン系樹脂床材のデメリット
ウレタン系樹脂床材には、以下のようなデメリットがあります。
1. コストが高い
ウレタン系樹脂は、他の樹脂に比べて高価な材料です。
そのため、床材や塗料などに使用すると、初期費用が高くなります。
特に、溶剤形ウレタン系樹脂は、水性ウレタン系樹脂よりも安価ですが、臭いが強く換気が必要になるため、施工費用が高くなる場合があります。
施工が難しい
ウレタン系樹脂は、施工方法が複雑で、熟練した技術が必要となります。
特に、2液混合型ウレタン系樹脂は、混合後すぐに硬化が始まります。
そのため、迅速な作業が求められます。
また、溶剤形ウレタン系樹脂は、揮発性の高い溶剤を使用します。
換気を十分に行い、安全対策を講じる必要があります。
誤った施工方法でウレタン系樹脂を使用すると、
- 性能が十分に発揮されない
- 健康被害に繋がる
などの可能性があります。
そのため、施工は必ず経験豊富な業者に依頼することをおすすめします。
臭いが強い
溶剤形ウレタン系樹脂は、揮発性の高い溶剤を使用するため、特有の臭いが発生します。
この臭いは、刺激が強いのが特徴です。
頭痛や吐き気などの症状を引き起こす可能性があります。
施工中はもちろん、硬化後も臭いが残る場合があります。
そのため、換気を十分に行う必要があります。
また、
- 臭いに敏感な方
- 小さなお子様がいるご家庭
では、水性ウレタン系樹脂など、臭いの少ない樹脂を選ぶことをおすすめします。
環境への影響
ウレタン系樹脂の製造過程や使用過程では、VOC（揮発性有機化合物）や有害物質が発生する場合があります。
これらの物質は、大気汚染や水質汚染の原因となる可能性があります。
近年では、
- 環境への影響が少ない水性ウレタン系樹脂
- VOCフリーのウレタン系樹脂
など、環境負荷を抑えた製品も開発されています。
ウレタン系樹脂を使用する際は、環境への影響にも配慮することが重要です。
経年劣化
ウレタン系樹脂は、経年劣化により、
- 色褪せ
- 変色
- ひび割れ
などが発生する可能性があります。
特に、直射日光や紫外線が当たる場所では、劣化が早くなります。
定期的なメンテナンスが必要となります。
メンテナンス方法によっては、環境への負荷が高くなる場合もあります。
そのため、ウレタン系樹脂を使用する際は、経年劣化を考慮した上で、適切なメンテナンス方法を選択することが重要です。
ウレタン系樹脂床材の種類
ウレタン系樹脂床材は、大きく分けて以下の2種類に分類されます。
溶剤形ウレタン系樹脂床材
溶剤を使って硬化させる床材です。
メリット: 低価格、施工が比較的簡単
デメリット: 揮発性の高い溶剤を使用するため、臭いが強く、換気が必要
水性ウレタン系樹脂床材
水を使って硬化させる床材です。
メリット: 溶剤形に比べて臭いが少なく、環境にも優しい
デメリット: 溶剤形に比べて価格が高い、施工が難しい
ウレタン系樹脂床材の選び方
ウレタン系樹脂床材を選ぶ際には、以下のポイントを意識しましょう。
- 用途: 床材を使用する場所や用途に合ったものを選ぶ。
- 予算: 予算に合わせて、適切な種類の床材を選ぶ。
- デザイン: 好みや空間のイメージに合ったデザインの床材を選ぶ。
- 機能性: 耐久性、耐薬品性、滑りにくさなど、必要な機能性を備えた床材を選ぶ。
- 施工: 自分でメンテナンスが可能な素材を選ぶ。
ウレタン系樹脂床材は、耐久性や耐薬品性に優れ、デザイン性も高い床材です。
しかし、費用が高い、施工が難しいなどのデメリットもあります。
ウレタン系樹脂床材の導入を検討している方は、メリット・デメリットを理解した上で、適切な床材を選ぶことが重要です。
また、施工は経験豊富な業者に依頼することをおすすめします。