Wi-Fiの通信速度を向上させる技術として、OFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)が注目されています。
OFDMAは、複数の端末に同時にデータを送信することで、通信効率を高める技術です。
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今回の記事では、
OFDMAの仕組み
OFDMAのメリットデメリット
OFDMAはWi-Fi6では不安定だった?
などについてわかりやすく解説します。
OFDMAの仕組み
OFDMAでは、アクセスポイントが複数の周波数帯域を使い分けます。
複数の端末に同時にデータを送信します。
従来との違い
従来のWi-Fiでは、アクセスポイントは1つの周波数帯域を使って1つの端末にデータを送信していました。
そのため、複数の端末が同時に通信していると、周波数帯域が分散されてしまうのです。
結果的に、通信速度が低下する問題がありました。
OFDMAでは、アクセスポイントが複数の周波数帯域を使って複数の端末に同時にデータを送信することが可能です。
周波数帯域を効率的に利用することができます。
これにより、従来のWi-Fiよりも通信速度や安定性が向上します。
OFDMAのメリット
OFDMAのメリットは、以下のとおりです。
- 通信速度の向上
- 安定性の向上
- 複数の端末が同時に通信できる
OFDMAにより、Wi-Fiの通信速度や安定性が向上することで、動画の視聴やオンラインゲームなどの快適な利用が可能になります。
また、複数の端末が同時に通信できるようになることで、家庭やオフィスでの利便性が向上します。
OFDMAのデメリット
OFDMAのデメリットは、以下のとおりです。
- 複雑な技術であるため、実装が難しい
- 干渉の影響を受けやすい
干渉を受けやすい
OFDMAは、複数の周波数帯域を同時に利用するため、他のWi-Fiや無線LANとの干渉の影響を受けやすくなります。
また、OFDMAは複雑な技術であるため、実装が難しいというデメリットもあります。
OFDMA対応のルーター
OFDMAに対応したルーターは、以下のとおりです。
- バッファロー「WXR-5950AX12S」
- エレコム「WRC-X1800GS」
- TP-Link「Archer AX6000」
これらのルーターを導入することで、Wi-Fiの通信速度や安定性を向上させることができます。
Wi-Fi6では不安定?
OFDMAは、Wi-Fi6の必須機能です。
Wi-Fi6では、OFDMAのほかにも、複数の端末に同時にデータを送信できるMU-MIMOや、複数の周波数帯域を同時に利用できるサブキャリアOFDMなどの技術が採用されています。
しかし、Wi-Fi6の初期の製品では、OFDMAによる干渉の影響で、通信が不安定になるという問題が報告されました。
その後、各メーカーは、OFDMAの干渉対策を強化した製品を発売しています。
そのため、最近のWi-Fi6製品では、OFDMAによる干渉の影響はほとんどありません。
Wi-Fi7で何が変わる?
Wi-Fi7では、OFDMAの機能がさらに強化されます。
Wi-Fi7では、OFDMAのチャネル幅が拡大されることで、さらに高速な通信を実現します。
また、OFDMAの干渉対策もさらに強化されることで、より安定した通信が可能になります。