注文住宅?建売住宅?分譲地?不動産を購入する時、言葉だけが独り歩きしていませんか?
具体的に何が違うの?マイホームを購入する時、家なら別に大差がないのでは?
「自由設計とか自分たちの好きな間取りを作れるって意味じゃないの?」
私も注文住宅の現場で知識を身に着けるまでは同じことを考えていました。
しかし、注文住宅といっても制限や規制もありますし、実はメリットだけでなくデメリットもあるんです。
今回の記事では、注文住宅とはについて、以下の項目でご紹介していきたいと思います。
注文住宅の種類と違い
注文住宅の自由設計って本当?
会社選びの前に現場見学が重要な理由
注文住宅のメリット
注文住宅のデメリット
資料請求の注意行動3選
まずは何も知らない状態でとりあえず!みたいな発想は危険です。
きちんと自分たちの予算や計画を実現するために必要なことは何か?という視点でご覧ください。
注文住宅の種類と違い
注文住宅って聞いたら、みんなすべてが自分たちの理想のマイホームと思っているケースが目立つ。
しかし、現実は違います。
- フルオーダー
- セミオーダー
この2つに完全に別れているのです。
どういうことか?
フルオーダーとは
家を建てる時に必要なものを考えてみましょう。
- 基礎の種類
- 木造、鉄骨でも使用する材料が異なります
- 断熱材(吹付等種類があります)
- 設備(床暖房、キッチン、トイレ、洗面台、玄関ドア等を選びまあス)
- 床や壁紙等内装
- コンセント、インターホン,浴室モニター等の電気工事
- 窓の種類(ペアガラス,トリプルガラス,片開き,両開き等)
これだけの内容を選択することが可能。
これらすべてを自分たちの理想の通りに選べるのがフルオーダー。
完全に自分の好みを再現するといったらこのタイプを選択するしかありません。
しかし、その分すべての部材や材料を調達することや扱える大工さんを確保するためなど資金も必要ですし、時間を要することがデメリットと言えるのではないでしょうか?
セミオーダーとは
ハウスメーカー、工務店という言葉を利用してインターネットで検索している人は多いです。
でもこの大半は、セミオーダー住宅。
どういうことか?
各会社によって、建物の仕様があります。
- ツーバイフォー住宅
- 重量木骨
- 鉄骨住宅
建築知識がないと、グレードと言われて何が違うのかわからない方も多いと思います。
しかし、中身を見ると、間取り以外の設備のグレードがかなり違ってきます。
分かりやすいのは、以下のような案内ではないでしょうか?
- ペアガラスは、1階のみの設置です
- 床暖房は、1階のみとなります
- 土間の工事はオプションになります
- バルコニーの工事はオプションになります。
このように基本的に自分たちが設備として当然と思っていることも実は選択するには、+αのお金がかかるということも多いのです。
間取りもある程度自由設計と言われている中で、柱の数や幅、奥行きの制限があったります。
フルオーダーとは違い、ある程度知識がなくても依頼者に提示したサンプルから選択するということで選びやすいのがメリット。
一方で、自分たちの理想が多いとどんどん資金の増額を求められてしまうことや間取りだけでなくさまざまな内容を1つずつ打ち合わせを重ねていくことで決定するため、着工や引き渡しまでかなりの時間がかかってしまうケースもあるのがデメリットと言えるのではないでしょうか?
注文住宅の自由設計って本当?
では実際に契約をしたらどのくらいの自由が認められるのか?
実は建売住宅や規格とほとんど変わらないのではないか?
この点が非常に重要なポイントになります。
設備は同じ。
でも間取りだけは自由に選べますというだけで規格と注文住宅を使い分けているケースもあります。
部屋の数、間取りの自由度、高い耐久性や耐震性等新築で住宅を購入するなら、たくさんの自分たちの希望があると思います。
でもその内容をすべて実現するには、オプションがいくらかかるのか?
この差額まできちんと比較しないと本当の意味でローコストとか安い家を実現するのは難しいのが現実です。
同じはないのも事実
例えば、間取りは同じことができるとしても結果的に基礎が布なのかベタなのかという違いがあるとか窓がすべてペアガラスではないとか外観でタイルは選べない等いろいろな違いがあります。
最近は、漆喰等で内装をコーディネートする会社もでてきましたし、外壁にガルバリウム鋼板を採用する会社も出てきました。
多くの会社がある意味、オンリーワンを目指す。
だからこそ、似た感じはあってもすべてが同じとはならない。
これがある意味注文住宅の会社選びの面白さでもあり迷いどころであるともいえるのではないでしょうか?
会社選びの前に現場見学が重要な理由
会社選びをする際に、展示場やモデルハウスばかりに足を運んでいませんか?
実は私が現場にいた時、まずすべてのプロセスを知るなら、現場に地縄を張り、地鎮祭をする時からすべての工程を見るように言われました。
その段階をもちろん見ることはなかなか難しいのですが、建物ができあがった後を見るだけでは分からないこともたくさんあるのです。
施工業者の見ている現実
「現場にいれば、この家がどのくらい強度があるのかはすぐわかる」
営業が何を言っても現場の大工さんのほうが間違いなく経験が豊富。他の会社と掛け持ちをしている人となると、当然現場の管理者からのプレッシャーの違いまで丸分かり。
手抜き工事とは言いませんが、こんなもんだろうで終わるのが当たり前の現場もあるというのが現実。
その違いを顕著に見せるのが、現場の綺麗さ。
- 物が散乱していない
- 整理整頓がきちんとできている
- 釘の1本すら落ちていない
- 切断した部材のほこりやカスが散らかっていない
足場が悪くなるのは現場にとっては致命傷。自分たちが納得する仕事を目指す人が集まる現場はいつ行ってもキレイです。
第三者機関の採用の有無
すべて外注なしの自社での対応。
これもまた魅力に感じることもありますが、実は最近は第三者機関による調査を実施する会社も増えているのです。
その具体的な内容としては、耐震性能評価や設計通りにきちんと工事が終わっているのか?欠陥住宅と言われてしまうことがないのか?
もちろん、人件費もかかりますが、この工程を入れることで現場の人たちもごまかせないという状況を作り出すことが可能。
完成時には外観や内装ですべて隠れてしまう断熱材等の設置やビスの打ち込み箇所と本数の不足など引き渡しから数ヶ月、数年後には不具合として報告されてしまう箇所を未然にチェックすることが可能。
このような仕組みを採用している会社を選ぶことはメリットになると思います。
注文住宅のメリット
予算に応じた自分たちの理想を実現可能。
これは、ある意味、こだわりを減らすことで住宅ローンの月々の返済額を考慮して建てることが可能ともいえるのです。
- 最低限で十分。
- こだわりは少ない。
- グレードを下げてもまずは家を建てることが優先。
なるべく安くシンプルな家づくりを目指す人にとっては、かなり選択肢が広がってきていると思います。
むしろ、反対にこれだけは譲れないの条件が増える人ほど優先順位を事前に検討することが求められるのがポイントです。
注文住宅のデメリット
メリットだけで終わることはありません。当然ながらデメリットはあります。
建売との比較
土地から購入を検討する人にとっては、正直相談する事項がかなり多い。
例えば、土地の地盤強化や基礎の補強工事、河川の氾濫が不安なエリアには、外構工事も工夫が必要。
たったこれだけでも工事期間の設計が大変になります。
対して、建売なら、すぐに引き渡しが可能ですし、そのまま駐車場も家の設備も利用可能。
電気、ガス、水道の各種手続きを済ませるだけというシンプルさが魅力です。
一般的には、上棟から45日(1ヶ月半)から90日(3ヶ月)というスパンで計画されているのが注文住宅。
しかし、土地がまず先に見つからないとか後で必要なことが分かったなどの問題発覚が遅れた場合は、半年経ってもまだ家が完成しないというケースもあるのが家づくりです。
土地選びが難しい
実家の隣や田んぼや畑を転用する等の利用をするのが地方では増えています。
一方で、転勤に伴う移動でようやく地に足をつけて生活をする場所を見つけたという方は土地からまずは契約を必要とします。
住宅の資金計画の中では、建物よりも土地にお金をかけるべきとも私はお伝えしています。
その根拠はいくつかあります。
- 人気のエリアであれば資産価値が高い状態で万が一売却の際にもメリットがある
- 住宅ローン本審査の担保力にも強い
- 地盤が強いということは余分な基礎関係の工事が不要になる
- 足場を組みやすい隣地との距離がある場所なら、特殊な車両等を入れる必要がない
- 雑草や木が多いしげる土地と整備された場所でもメンテナンスコストは異なる
住む前から完成して住んでからまで長い期間をイメージしてみると良いと思います。
自分たちが建てたい建物を想像すると、どんどん注文が増えていく。
当然、予算オーバーも簡単に見えてくる。
でも譲れないポイントは、今後のリフォーム計画や無金利ローンを活用することで対応できないのか?
こう考えると、意外と計画を実現させる方向性は見えてくると思います。
資料請求の注意行動3選
まずはいろんな会社のカタログやパンフレットを見てみたい!
注文住宅では住まいのイメージを広げるだけでなく、今自分たちが知らない仕様等を発見する楽しみもあります。
各社の強みもあれば、弱い部分があって当たり前。木造、鉄骨、コンクリートと構造でもメリットデメリットがあることを知ることも大切。
相性のよい会社の探し方
自分たちの家づくりを実現させる最初の一歩は何か?
この答えとして、私は基本として、木造の構造の特徴から知ることをおすすめします。
新築、中古を問わず日本の家屋の多くが木造。その設計は今や工場で生産する会社もあれば、すべて大工が行う工事という会社もあります。
まずは、自分たちの建てる素材は何か?
これを決める前に安易にたくさんの資料を集めるのは要注意。
次は、契約するまでの期間です。
ハウスメーカーで契約したけどやめたい!なんてことを私も経験して実際に行動をした一人。
こんなことをしたら、余分なお金が出ていくだけですし、結果が良かったとしてもやはり自分のふがいない行動に後悔をする部分もあります。
まずは、契約するまでの期間をきちんと時間をかけましょう。
最後に、自分たちのこだわりを厳選する事。
ただ単に資料を集めてもすべての会社で実現可能ということではありません。
ガレージ付きを得意としている会社、床下収納を得意とする会社等それぞれの特性をきちんと理解して厳選する。
こういうこだわりと予算をきちんとまとめた上での資料請求が大事になります。
私に対しての相談も無料で対応しています。お気軽にご相談ください。