ランドリールームは欲しいなぁ。
本当に必要だったのか?
実際に住んでみたらいらなかった!
ハウスメーカーや工務店、設計事務所などに依頼をして理想の家づくりができたと思っていたのに、住み始めたら想像と違うことの連続。
家なんて買わなければよかったとまで口にするような人も実際には数多く存在します。
失敗後悔というのは、多くが見落としや忘れていただけ。
つい目の前にあるキレイ、かっこいい、憧れという3つの表現に当てはまる対象と価格にとらわれてしまうことが要因です。
これまでにもランドリールームについては、以下のような記事を書いてきました。
自分の家に洗濯とは別に物干しや収納専用のスペースがある。
これって初めて展示場や現場見学会の建物の中にあって初めて知ったという人も多いはず。
- お風呂が広いこととどっちがいい?
- 脱衣所やトイレ、キッチン、玄関の広さ確保よりも重要?
こんな風に考えないままただ欲しいから取り入れるという考え方の方もまだまだ多いようです。
今回の記事では、ママ友の家から寄せられた建てた後のランドリールームの湿気についてのリアルな相談を以下の項目でご紹介していきます。
ランドリールーム湿気の原因
ランドリールーム湿気の対策
ランドリールーム湿気と後悔
空気には流れが必要です。衣類乾燥の仕組みがあるから安心と思いこんでいませんか?
ランドリールーム湿気の原因
ランドリールームは物干し専用という考え方が強かったのに、このままでは洗濯物を干す気もうせてしまう。
ここまでショックを受けたママ友の家には何が起こっていたのか?
この原因は決して家の中の間取りだけではないのです。
周囲の環境
あなたはこれから自分たちが住む家の周りの状況をしっかり観察してありますか?
具体的には以下のようなリストを使ってチェックすることが重要。
- 周りに溝や側溝、河川などがないかどうか?
- 生活排水の処理はどのようになっているエリアなのか?(浄化槽タイプ?)
- 周囲に田んぼや水をメインに使うようなスペースはどの程度あるのか?
- 隣との壁の距離と日当たりの問題
上記のような対象を細かく方位ごとにチェックしておくことが大切。
今回のご相談者は、ランドリールームを用意したスペースに近いお隣の家から換気扇の熱気が伝わってくる。
お隣は古い家だったため換気には窓を開けたり、換気扇を使用しているのは仕方がないことです。
ただ、その熱はすべて自分の家の壁に向かって熱が放たれています。
家の窓を開ける生活が好きな人にとっては、外部の湿気をもろに吸い込んでいるような状態になってしまいますよね。
つまりは、いくらランドリールームの換気扇や衣類乾燥を利用しても物干しをする気になれないような環境になってしまったということです。
浴室の熱気
ハウスメーカーや工務店の家でも浴室には換気扇があるのは当たり前になっています。
しかし、窓は浴室という場所であることから、あくまで開閉不可という形だけのタイプもあります。
実際に毎日家族の中で利用することが多い浴室。
ランドリールームを設置した場所は浴室の湿気の影響を受けるラインに作ってしまった。
こんな状態では、エアコンや除湿器をもう1台用意しないと結果として衣類乾燥には使えない。
ランドリールーム湿気の対策
先ほどの内容を考慮すると、安易に窓や換気扇という機能に過度な期待をすることは難しい。
しかし、お金をかけて何かしら関連の対策グッズを使用すればどうにかなるはず。
こんな風に考えている方に、おすすめしたい検討内容をご紹介していきます。
事前のエアコン配置
狭いスペースなのか大人が数人入れるほどなのかスペースの違いはあると思います。
しかし、小さなエアコン1台があれば、十分対応可能なスペースである。
この点から、除湿器という考え方もありますが、正直エアコンのほうが梅雨や湿気以外の機能も期待できますし、スペースとして邪魔になりにくい。
この点から、小さなエアコンを1台設置できるように電気配線工事を依頼しておく。
これが最初のおすすめです。
独立空間のためのドア
洗面脱衣所とつながりで扉もなしで利用したいと思っているご家庭も多いはず。
しかし、外の風が熱風になってしまうような環境では、その熱は出来れば他の空間にまで影響を与えたくないはず。
周囲の家の中の臭いを含めた衣類への影響を考慮するなら、必ず空間的に区切るドアなどを用意することをおすすめします。
玄関から何か手荷物を抱えて移動する時には?
なんてことを想像する人もいますが、ランドリールームについては、その想定は何か違う気がします。
比較的利用頻度が多いのは、洗濯機を使うシーンの延長。
- 乾燥機で乾いたタオルの収納
- 毎日利用する家族のパジャマなどの収納
- 脱衣所などで利用する洗剤や浴室で利用する清掃グッズ、シャンプーやハンドソープなどの予備
こうした物を収納するために使うわけですから、玄関からの動線を優先する理由はありません。
むしろ、ちょっと洗面所、浴室、トイレ、キッチンなどで困った時に新しい物を出し入れするために利用する可能性が高い。
だったら、スペースを区切って、ちょっと出る入るの時には必ずドアを閉める空間にしておくほうが臭いや湿気が入るリスクが回避できますよね。
外で購入してきたようなものを入れる頻度と比較して考えておくことが重要です。
おしゃれより対湿度
ランドリールームにはどんなレイアウトでどんな家具を配置しようかな?
インテリアを考えたり、購入するのはとても楽しみ。
でも実際に簡単に使い続けるために必要なプランにするには、以下の条件が必要不可欠。
- 洗濯ものはすぐ乾く
- 乾いた洗濯ものはすぐ簡単に収納可能
- 家族全員が誰でも使いやすく
- 子供にも使えるスペースをどこかしらに用意
このように考える必要があります。
この中で、忘れやすいのは、家族数名でぞろぞろと移動した際の熱気などに対する考え方。
我が家でもリビングダイニングを利用する時、子供たちはいつもパパママのそばにやってきます。
ソファに居れば、同じスペースを使わせてほしいと子どもは願う。
結果、17畳あるLDKでも家族4人が2畳くらいのスペースに固まっている。
こんな生活になりやすく、ただ家事が便利になるというだけで配置を考えるのは危険です。
さらに、どこに何を付けるとしても、湿気を含みやすいような素材を使わないことが重要。
カウンタータイプのアイロン台を1つ用意するだけでもその材質と湿気に強いか弱いかを考えて検討していただきたいのです。
棚と空気循環
マガジンラックのように空気がある程度自由に抜けていくようなタイプを使用するべきか?
周囲からは中身に何が入っているのか全く見えないような素材が良いのか?
梅雨以外の時期に花粉などのリスクにも備えたほうが良いのか?
いろいろな考え方があります。
汚れにくいけどカビは生えやすい。
こんな素材はいっぱいあります。つい使い勝手が良いかどうかだけで選んでしまう人が多いです。
中身がいっぱいになった時に空気はどこに逃げていくのか?
横に何をおいて、どの程度空間は詰まってしまうのか?
壁と収納の間にたまった湿気はどこに逃がすのか?
このように、収納家具を配置するようなご家庭においては、基本として棚や引き出しの素材と空気の流れを必ず意識して配置をしていただきたいのです。